社会人になってから、仲の良い社員数名でアメリカへのツアー旅行に参加しました。行き先はラスベガス。グランドキャニオンも見れるということでとても楽しみにしていました。ラスベガスは全てが大きく、圧倒されっぱなしでした。まるで街全体がテーマパークで、人々も陽気に見えました。一応カジノもやってみましたが、まったくだめ。巨大な噴水やダイナミックなショーを楽しみました。グランドキャニオンは昔好きな執筆家のエッセ
海外で見る日本人ツアー客... の続きを読む
1956年になると東京〜九州間に初めての夜行特急〈あさかぜ〉が生まれ、間もなく冷暖房完備の走るホテル・寝台特急に成長した。東京まで2晩を狭苦しいボックスシートで辛抱しなければならなかった夜汽車の旅は、軟らかいベッドに横たわって星空を眺めながら眠る、名実ともに素晴らしい夜汽車の旅に変わった。一般の寝台車も次々と誕生、夜行は寝台車利用が旅の常識になった。2年後、美しい流線形スタイルを誇る電車特急〈こだ
夜行は寝台車利用が旅の常識に... の続きを読む
航空機や新幹線を使えば日着や日帰りの旅が可能になり、旅行形態も昔と変わって、その存在価値が薄れてしまったのが最大の理由だが、近年急速に全国に路線網を広げてきた夜行バスの影響も無視することができない。10年ほど前までわずか8路線しかなかった夜行バス(定期)は1980年代の末ごろから爆発的に増え始め、現在では約120路線を数え、全国の主要都市相互を直結している。バスの走行性能の向上と高速道路を利用でき
路線網を広げてきた夜行バスの影響... の続きを読む
重曹泉が美肌にいいからといって、誰にでも同じ効果があるとは限りません。人にはそれぞれ、体質など個性があるからです。そればかりか、温泉にも1つひとつ個性があります。というより、「温泉とは個性的なものである」ということを覚えておいてください。例えば、毎分5000リットル近くもの大量の湯が噴出する草津温泉の湯畑。強酸性で硫黄分の豊富なこの湯も、源泉から30メートル先で浴槽に入れるのと、300メート先で入
個性の違いを知って自分に合った湯を探す... の続きを読む
日本では大戦を挟んで、こうした研究が途絶えてしまっている。世界に冠たる温泉大国でありながら、その点では後れを取っていると言わざるを得ません。現在、中国にはかつてない温泉ブームが巻き起こっています。非常に立派な温泉施設がいくつもできている。8年ほど前の広東省のデータでは、温泉に行くのは年間7、8万人でしたが、現在は400万人を超えています。もっとも、温泉を楽しめるのは富裕層に限られ、経済的成功のステ
国の取り組みにかかる... の続きを読む
税金をたっぷり使った豪華な公共温泉施設。日帰り専用でも建設費に二〇億円以上使ったものもめずらしくありません。町や村でとびっきり立派な入浴施設が市街地にできたわけですから、地元の人は大喜びです。毎年、山の温泉へ湯治に行くのを楽しみにしていた、おじいちゃん、おばあちゃんまでもがこぞって利用するようになったため、古くからの湯治旅館が廃業したり、存続の危機に陥ったほどです。またこうした公共温泉に通って健康
公共温泉施設は山の温泉とは異質な温泉... の続きを読む
格安航空券は旅行会社が仕入れた航空座席の販売手段の一つとして生まれたものですから、旅行会社でしか売っていません。航空会社のカウンターに行っても格安航空券を買うことはできません。したがって、少しでも安い航空券を見つけようとすると、これは結構大変な作業です。東京・秋葉原の電気街で、どの店のどのメーカーのパソコンが一番安いのかを見極めるには足を棒にしなければならないのと同じです。自宅のインターネットを使
格安航空券を見つけるには根気と手間が必要... の続きを読む
部屋の中、外の眺め、何処にでもあるように見えて、しかしその落ち着きは稀有なものである。椅子の背もたれの角度、床の間の軸、花、座敷机の配置。天井、灯り、全てがあるべきようにある。どれもが全く気に障らない。宿の調度、設えには最も色濃く主人の個性が表れるのだが、概して主張し過ぎたり、逆に大雑把であったりするもの。この旅館のように過不足なく、心静かに過ごせる部屋は意外に少ないのである。十室の宿の全てを切り
部屋の中の設えが、全く気に障らない稀有な空間... の続きを読む
一番先頭の機関車のお尻が見える展望室に行ってみた。子どもが一番先頭の小さな椅子に座って停まったままの機関車を飽きることなく眺めている。時折、呼吸をするかのような蒸気の音がする。しばらく機関車ウォッチングをして時間を潰した。そうこうするうちに雨も小降りになったので、やっとのことで列車は運転を再開した。甲高い汽笛が谷間に響く。早くもあたりは薄暗くなってきたので、汽笛が余計物悲しく聞こえる。がたがた揺れ
思いがけない夜汽車のムードを味わう... の続きを読む
「古湯」のバロメーターともシンボルともいえるのが、温泉神社や温泉寺、薬師堂の存在である。つまり温泉神社や温泉寺を探せば、「古湯」に当たる確率が高い。昔の人は、温泉の治癒力を神仏の霊験とみなす気持ちが強かった。そこで温泉地に神をまつる温泉神社か、医薬の仏である薬師如来をまつる温泉寺や薬師堂を建てた。つまり温泉が先で、社寺が後にできたのである。温泉神社の所在が初めて明らかになるのは、平安時代の九二七年
温泉神社、温泉寺、薬師堂を探す... の続きを読む
近年、全国の各市町村が公共日帰り温泉施設をたくさん建設した。こちらもだれでも入れる公共の入浴施設だが、伝統的共同湯とどこが違うのか考えてみたい。まず見かけから比べよう。伝統的共同湯には、道後温泉の「道後温泉本館」や別府温泉の「市営竹瓦温泉」など、威風堂々とした伝統的木造建築もいくつかある。だが大方の共同湯の建物はこぢんまりとしていて、見てくれはよくない。一見、民家か小屋のようで、外観だけ見れば、「
共同湯と公共日帰り温泉施設の違い... の続きを読む
客からの電話を受けるオペレーター室は、本館裏のタブー階にある。スタッフは33名全員が女性。ここも24時間眠らない職場だ。通話件数は1日約2200件。丁寧な対応をしても、中にはもの凄い勢いでクレームをつけてくる客がいる。その場合は、デューティマネージャーにつなぐが、つなぐ間も少しでも客の気分が和らぐようオペレーターは懸命の対応を行なう。オペレーターも目によって調子の良し悪しがあり、客の言うことがすご
24時間眠らない職場... の続きを読む
桜の頃が美しいと聞いて、箱根の人気旅館Aを訪ねようと予約の電話を掛けた。かなりの人気旅館と聞いていたので早めの予約を、と、僕にしては異例の早さ、宿泊日の三か月も前のことである。「予約をお願いしたいのですが」「お日にちはお決まりでしょうか」と、ここまではよかった。問題はこの後。「えーっと、三月の……」と言い掛けたところで、「生憎三月は全て満室になっております」と素早い答えが返ってきた。「いや、まだ日
予約電話でケンもホロロの扱い... の続きを読む
空港で近年注目されているのは、チェックインをなるべく簡単にしようとする試みだ。一時は搭乗するエアラインのホテルでチェックインができるようにしたり(SASなど)、電話でチェックインを受け付けたりする(ファースト、ビジネスクラス)ことが試みられたが、いずれもうまくいっていない。日本でも空港の混雑緩和のために街中(シティーエア・ターミナル)でチェックイン(東京は出国手続きも可能)できるが、海外でも同様な
便利なチェックイン... の続きを読む
嬉野温泉は、8世紀の文献にその名が見られるほど歴史ある温泉場だが、近年は男性が多く訪れる遊興色の強い温泉地になっていたようだ。そうした古い殻を引きずった中でのこの革新的なホテルの登場は、実に喜ばしいことである。噂を聞きつけたある超有名な映画俳優は何度もお忍びで訪れ、満足して帰っていったという話を聞いた。温泉地にハミルトン宇礼志野のようなホテルがもっと増えて欲しいなと思っていた矢先、今度は、富山空港
幻想的な雪景色に懐石風フランス料理が魅力... の続きを読む
旅先で便秘になる人も多いようです。便秘とは、便が長いあいだ大腸にとどまり、そのうちに水分が減少して硬くなり、排便されにくくなる状態のことで、便の回数が週二回以下になると「便秘」とみなされます。口から食べ物が入ってくると、消化管は収縮運動をしながら円から腸へ、そして肛門まで運んでいます。その収縮運動が鈍くなると、腸内でスムーズに動かなくなり、便秘になってしまうのです。消化管は、ストレスに弱いという特
便秘対策には「最初に温野菜」... の続きを読む
海外旅行中では、持病のある人はもちろん、健康な人も、医師の診察を受けるケースを想定しておいたほうがいいでしょう。気候の違うところに出かけるので、思った以上にからだに負担がかかります。不案内な場所を忙しく移動するプランだと、そのストレスもあります。薬は持っていても、それだけでは症状がおさまらないこともあります。病院や診療所の世話になることを考えて、国際標準書式で書かれた、旅行者用の英文の診断書「トラ
トラベルカルテが命を救う... の続きを読む
相模湾に注ぐ千歳川が藤木川と合流する落合橋付近から、細長い渓谷沿いに温泉宿が軒を連ねる湯河原。その数、一二〇軒余り。落合橋の近く、万葉公園入り口に「万葉歌碑」が立つ。「足柄の土肥の河内に出づる湯の世にもたよらに子ろが言はなくに」『万葉集』巻十四所収の束歌である。湯河原がすでに万葉のころから知られた温泉地であったことがわかる。ちなみに書は日本画壇の巨匠、竹内栖鳳の筆。京都生まれの栖鳳は湯河原を愛し、
文人墨客に愛された名湯... の続きを読む
スタッフに囲まれた夢のような暮らしは、どこぞのロイヤルファミリーかアラブの石油王でもない限り、あり得ないと思うだろう。実はそんな生活こそがホテル、それも一流ホテルと呼ばれるラグジュアリーなシティホテルには存在するのだ。言葉を換えれば、そのサービスこそが一流ホテルの醍醐味、といっても過言ではないのだ。洗練されたシティホテルはディズニーランドによく似ている。そこではスタッフは最上の笑顔を常にゲストに向
一流ホテルの醍醐味... の続きを読む
温泉脈を掘り当てても自分で出てこられないものがある。これはポンプで汲み上げることになる。もと自噴泉だったものが、乱掘によって水位が下がりポンプで汲み上げることになったものもある。実は有名温泉地は戦後にこれが繰り返され、その度にポンプは強力なものに変えられてきた。戦後の温泉の歴史は、ポンプの歴史でもある。こうした温泉の違いは、意識して入ることによって次第に体感できるようになる。最初は分からなくても、
身体に温泉の記憶を刷り込んでいく... の続きを読む
現代人が温泉へと向かう理由には、二つの面があると思います。一つが、このデフレ状況において、もっとも手近なところに楽しみを求めざるをえない財政的な要請。そして、漠然とした不安感。そこから解放されるために、人々はいちばん安全で見知った場所である「ふるさと」へと逃げ込もうとします。それが温泉だったのです。温泉地にふるさとの風景が仮託された結果、ゴルフ場に隣接したヨーロッパスタイルの温泉地は人気が廃れまし
忘れ去られていた桃源郷を演出した黒川... の続きを読む
日本の温泉医学は、西洋医学に駆逐されてしまいました。しかし、その西洋医学を実践している医師たちが、自分たちの生活のなかで温泉を軽視しているわけではないのがおもしろいところではないでしょうか。私はよく医師会や看護師会、病院などに呼ばれて現役医師たちの前で講演をすることがあるのですが、そのとき、こんな台詞で話を始めることがあります。「世の中に、あなた方ほど温泉の効用を信じない人種はいませんね」これを聞
医者ほど温泉好きな人種はいない... の続きを読む
かつてないほどの強い精神的ストレスに満ちた社会のなかで、人々はこれまで以上に温泉を求めているように私には見えます。とくに二、三十代を中心とした若い世代で温泉ニーズが高まっているのは、そのストレスの強さの表れではないでしょうか。また、それは同時に、私たち日本人が長い歴史を通じて、「温泉DNA」とでも呼べるようなものを受け継いできたことの表れだともいえます。一時、温泉は「年寄りの行くところ」というイメ
日本人には「温泉DNA」を受け継いでいる... の続きを読む
私は今、年に2回ほどのペースで海外旅行している。このように書くとめぐまれた人のように聞こえるかもしれないが、ごく普通の人生である。ただ、定年退職した身であるので、時間はたっぷりあるのが、人と違う点である。それから、滞在になるべく費用をかけたくないので、一般のホテルには泊まらず、その地のコンドミニアムに滞在するようにしている。こうすることで、同じ旅行代金でも一般の旅行社のパック旅行より、長く滞在がで
海外旅行は、人の気分を豊かにさせる... の続きを読む